ワームとは?

ワームとは、合成樹脂やゴム素材で作られた「ソフトルアー」の総称です。 ハードルアー(プラグ)には出せない「柔らかく、艶めかしい動き」が最大の特徴です。
本物のエサ(ミミズ、小魚、エビなど)に近い質感や動きを再現できるため、魚の警戒心を解きやすく、「どうしても1匹釣りたい!」というタフな状況で切り札となるルアーです。価格もハードルアーに比べて安価で、根掛かり(障害物に引っかかること)を恐れずに攻められるのもメリットです。
●価格が安価で「どうしても1匹釣りたい!」というタフな状況での切り札
→『ワーム』
ワームの形状

ワームの形は、魚が捕食しているエサ(ベイト)や、出したい波動によって使い分けます。代表的な形状は以下の通りです。
①ピンテール系
●余計なパーツがなく、細長い形状。
●水流を受けて微細に震え、弱った小魚やミミズなどを演出します。
●アピールを抑える動きでスレた魚にも効果的。
②シャッドテール系
●小魚の形をしており、テールの抵抗でボディ全体を揺らしながら泳ぎます。
●小魚を追っている魚に対して強いアピール力を持ちます。
③カーリーテール(グラブ)系
●テールが「C」の字や螺旋状になっており、巻くとピロピロと動いてアピールします。
④クロー・ホグ系
●ザリガニやエビ、カニなどの甲殻類を模した形状。
●大きなハサミや触角が水を動かし、底にいる魚(根魚やバス)に効果絶大です。
⑤虫系
→水面に落ちた昆虫を模した形状。夏場のバス釣りなどで、水面に浮かせて使います。
| 形状 | アクション | ベイト(模倣するもの) | アピールの強さ | スレた魚に対して |
|---|---|---|---|---|
| ピンテール | 微波動、I字系 | シラス、プランクトン、アミ、ゴカイ | 弱 | ◎ |
| シャッドテール | テールを左右に振る、ウォブリング | 小魚(イワシ、キビナゴ、アジの子) | 強 | △ |
| カーリーテール | ピロピロと波打つ、ヒラヒラ動く | 泳ぐゴカイ、弱った小魚 | 中〜強 | ○ |
| クロー・ホグ | ツメを振り上げる、各パーツが水を動かす | エビ、カニ、シャコ等の甲殻類 | 強 | ○ |
| 虫 | 水面での波紋、細かな足の振動 | 落ちてきた昆虫(セミ、カメムシ等) | 中 | ◎ |
●アピールの強さ・ベイトで形状を選択!
ワームの素材

素材の違いは「動き」と「浮力」に影響します。
ワームの代表的な素材は、以下のとおりです。
①ソフトプラスチック(PVC)
●最も一般的な素材。加工しやすく、塩(ソルト)を混ぜることで比重を変えることができます。●本来は硬いプラスチックである「塩化ビニル」に、「可塑剤(かそざい)」というオイル状の添加剤を混ぜることで、柔らかさを出しています。
②エラストマー
●ゴムのような弾力性を持ち、近年「高耐久素材」としてアジングやライトゲームで普及している素材です。
●プラスチックとゴムの中間的な性質を持ちます。
●引っ張ると数倍に伸びるほどの高い伸縮性と強度が最大の特徴です。
●一般的に水よりも比重が軽いため、高浮力です。
③生分解性ポリマー
●水中のバクテリアや微生物によって、水と二酸化炭素に分解される環境配慮型素材です。
●多くの製品は「親水性(水を吸う性質)」を持っており、スポンジのように専用の保存液(集魚成分)を内部までたっぷり保持できます。
●安価を求めるなら。。。
→『PVC』
●耐久性を求めるなら。。。
→『エラストマー』
●両者を一緒に保管するのは、NG!
ワームの製造方法
ワームの素材には一般的に熱可塑性樹脂(プラスチゾル/塩ビゾル)が使用されます。これを高温で溶かし、型に流し込んで成形します。
ワームの代表的な製造工程の違いと特徴は、以下のとおりです。
①インジェクション製法
●金型に機械で高圧をかけ、マテリアルを射出(注入)して作る、現在最も主流の製法です。
●大手メーカーの大量生産品のほとんどがこれに該当します。
②ハンドポワード製法
●職人が手作業でマテリアル(素材)を型に流し込んで作る製法です。
●機械製造では困難な質感や柔らかさなどを作ることができる。
●安価を求めるなら。。。
→『インジェクション製法』
●艶めかしいアクションを求めるなら。。。
→『ハンドポワード製法』
ワームの長さ

ワームのサイズは「インチ(inch)」で表記されるのが一般的です。※1インチ=約2.54cm
基本は「マッチ・ザ・ベイト」。その釣り場で魚が食べているエサのサイズに合わせるのが釣果への近道です。
ベイトに応じたワームのサイズ(参考)は、下記のとおりです。
①アミ・プランクトン(1cm未満の浮遊物)
→1.0〜2.0インチ程度(約2.5㎝~約5.1㎝程度)
②シラス・稚魚(2cm〜5cm程度の細身の魚)
→1.5〜2.5インチ程度(約3.8㎝~約6.4㎝程度)
③イワシ・キビナゴ(7cm〜12cm程度の魚)
→3.0〜4.0インチ程度(約7.6㎝~約10.2㎝程度)
④バチ・ゴカイ
→3.0インチ~(約7.6㎝~)
⑤カニ・エビ
→2.0〜3.0インチ程度(約5.1㎝~約7.6㎝程度)
基本は、「マッチザベイト!」
その釣り場で魚が食べているエサのサイズに合わせるのが釣果への近道!
ワームの集魚効果(臭付き、味付き)

ワームの中には、単なるプラスチックの塊ではなく、魚が好む「臭い」や「味」が添加されているものがあります。 これらは、魚の「嗅覚」と「味覚」に直接訴えかけることで、通常のワーム以上の釣果をあげることができます。
①フォーミュラ配合とは。。
●ワームのパッケージや説明文でよく見かける「フォーミュラ配合」という言葉。 これは、ワームの素材の中に「集魚剤(魚が好む臭いや味の成分)」が混ぜ込まれていることを指します。
●メーカーによって「秘伝のレシピ」は異なりますが、主に以下の成分が使われます。
・ガーリック(ニンニク)
・魚介エキス
・アミノ酸
・フェロモン系
●配合には大きく分けて2つの方法があります。
【練り込みタイプ(内部)】
・ワームの素材を作る段階で、材料の中にフォーミュラを混ぜて成形したもの。
・臭いが持続しやすく、使っているうちに中からじわじわと成分が染み出してきます。
・手が汚れにくいものが多いです。
【塗布・漬け込みタイプ(外部)】
・完成したワームの表面にオイルや粉をまぶしたもの、または液体に漬け込んだもの。
・使っているうちに成分が水に溶けて薄れていき、アピールが弱まるくことがあります。
②臭い付きワーム
●魚の嗅覚を刺激し、遠くから魚を呼び寄せる「集魚効果」を狙ったものです。
●エビ、イカ、カニ、ガーリック(ニンニク)などの強烈な臭いが付いています。
③味付きワーム
●魚の味覚を刺激し、口に入れたワームをエサだと思い込ませる「食わせ(バイト持続)効果」を狙ったものです。
●アミノ酸などが配合されています。
●臭いや汚れを気にせず、一匹をなんとしても釣りたいなら。。。
→『臭い・味付きワーム』
ワームの使い方(アクション)

ワームを餌(ベイト)に見立てるため、様々な動きを与え、魚に対しアプローチします。
代表的なアクションは、下記のとおりです。
①タダ巻き(リトリーブ)
●一定の速度でリールを巻くだけ。
●シャッドテールやグラブなど、動くパーツがついているワームに有効です。
②リフト&フォール
●竿先を上げてワームを持ち上げ(リフト)、糸を緩めて落とす(フォール)。
●「落ちてくるもの」に反応する魚に効果的です。
③シェイク
●糸を張らず緩めずの状態にし、竿先を小刻みに震わせる方法。
●ストレートワームなどで、移動距離を抑えて一点で誘いたい時に使います。
●色々な誘い方でその日にマッチしたアクションを探す!
ワームのカラー(使い分けも)

ワームのカラー選びは、基本的に「水の色」と「光量」で決めます。
主なカラー系は、以下のとおりです。
①グロー(夜光)系
●夜釣りや、光の届かない深場(ディープエリア)で発光してアピールします。
②ケイムラ系
●ケイムラは、『蛍光紫』の略称で、紫外線に反応して青白く発光し、魚にアピールする特性があります。
●特に、曇りや雨の日でも紫外線が届くため、日中は効果的に魚を引き寄せることができます。
③クリア系
●クリア系とは、その名の通り「光を透かす透明なボディ」を持つカラーの総称です。
●一見すると「魚から見えないのではないか?」と思われがちですが、実は自然界の海の中には透明な生き物が非常に多いため、最も理にかなったカラーと言えます。
④ナチュラル系(ブルー、グリーン、オリーブなど)
●水が澄んでいる時や、日中など明るい時間に有効。
●魚に警戒心を与えにくい万能カラーです。
⑤ソリッド系(パールホワイト、チャート、オレンジなど)
●水が濁っている時や、魚の活性が高い時に目立たせて気づかせます。
⑥シルエット系(レッド、ブラック、紫など)
●実は濁りや夜に強い色。水中でシルエットがくっきり出るため、魚が見つけやすくなります。
| 系統 | カラー | シチュエーション(効果的な場面) | 特徴・効果 |
|---|---|---|---|
| グロー系 | ・ピンクグロー ・ホワイトグロー ・点発光など | ・濁り潮 ・新月(月明かりがない日) ・常夜灯がない真っ暗な場所 ・底(ボトム)付近を探る時 | ・光を蓄えて暗闇で自ら光る。 ・遠くの魚にも気づかせる力が最も強い。 |
| ケイムラ系 | ・ケイムラクリア ・ケイムラブルーなど | ・澄潮〜笹濁り ・朝夕の薄暗い時間帯(マヅメ) ・曇天の日中 ・水深がある場所(紫外線は届くため) | ・目に見えない紫外線を浴びて青白く発光。 ・人間には透明に見えても魚には目立つ。 |
| クリア系 | ・クリア ・シルバーラメなど | ・澄潮 ・魚の警戒心が高い時 ・シラスパターン ・常夜灯の直下(明るい場所) | ・水に溶け込みシルエットをぼかす。 ・ラメやブルーは小魚(シラス・イワシ)のキラメキを演出。 |
| ナチュラル系 | ・オキアミカラー ・ブルー ・グリーン ・オリーブなど | ・澄潮〜笹濁り ・アミパターン(プランクトン捕食時) ・海藻周りや岩場 ・クリア系でも食わないスレた時 | ・プランクトン(アミ)や海藻、ゴカイなどの自然物に同化する色。 ・違和感を与えない「食わせ」の色。 |
| ソリッド系 | ・パールホワイト ・チャート(黄色) ・ソリッドピンク ・オレンジなど | ・濁り潮 (雨後の濁りが強い時など) ・釣り場に着いて最初の一投(パイロット) ・広い範囲から魚を呼びたい時 | ・水中で膨張して大きく見える。 ・魚からも人間からも見やすく、やる気のある魚を寄せる。 |
| シルエット系 | ・レッド ・ブラック ・紫など | ・澄潮 ・月明かりや常夜灯を背にする時(逆光) ・魚が下から水面を見上げている時 ・カサゴなどの根魚狙い | ・光を通さず、くっきりとした「影」を作る。 ・赤や紫は水中で「黒」に見えるため、この系統に含まれる。 |
●シチュエーションにあわながら、その日にマッチしたカラーを選択する!
各釣りにおける使い分け

最後に、ターゲット別の一般的なセッティング例をご紹介します。
| 魚種 | 形状 | 長さ(インチ) | カラー系統 | 基本の釣り方 |
|---|---|---|---|---|
| アジ・メバル (ライトゲーム) | ・ピンテール ・シャッドテール(小型) | 1.5〜3インチ | ・クリア系(ラメ ・グロー系 ・ナチュラル系(オキアミ) | ★漂わせるアクション ・スローなタダ巻き ・リフト&フォール ・ドリフト(潮に流す) |
| シーバス・タチウオ | ・シャッドテール ・ピンテール | 2.5〜4インチ | ・グロー系(特にタチウオに効果的) ・ソリッド系(パールホワイト、チャート) ・ナチュラル系(ブルー) | ★巻く・ダートアクション ・一定速度のタダ巻き ・ワインド(左右に跳ねさせる) |
| カサゴ・ハタ (ロックフィッシュ) | ・ホグワーム ・シャッドテール ・カーリーテール | 2〜4インチ | ・ソリッド系(オレンジ) ・シルエット系(レッド) ・ナチュラル系(グリーン) | ★底を叩くアクション ・ボトムバンピング(底で跳ねさせる) ・ボトムステイ ・スイミング(ハタ類) |
| ヒラメ・マゴチ (フラットフィッシュ) | ・シャッドテール ・カーリーテール | 3.5〜5インチ | ・ソリッド系(アカキン、ゴールド、オレンジ、ピンク) | ★底から浮かせるアクション ・リフト&フォール ・ストップ&ゴー ・ボトムズル引き |
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